英語がペラペラ話せる人はいますか?
教えてもらったのですが、日本人が英語を話せるようになるために重要なのは、子音の処理だそうです。
日本語は、すべての言葉が母音で終わります。 ローマ字で表記すると、解りやすいですね。「は」「し」「も」「と」は「hA」「shI」「mO」「tO」、子音+母音で表音がなされます。子音で終わる言葉は「ん」だけです。 そのため、子音で終わる単語を、どう発音して良いのかわからない。発音できないから、英語が相手に伝わらないのだそうです。


少し話が逸れましたが。

生まれてわずか数日の赤ちゃんの泣き声は世界共通ではなく、母国語のアクセントがあることが研究で明らかにされたそうです。

ドイツのWurzburg大学Kathleen Wermke博士によると、「ヒトの新生児は妊娠後期に胎内で聞いていた言語と同じメロディーパターンで泣くことを好む」、つまり、フランスの赤ん坊はフランス語式に泣き、ドイツの赤ん坊はドイツ語式に泣くのだそうです。


研究ではドイツとフランスの赤ちゃん、それぞれ30人、生後3〜5日以内の泣き声を録音し分析した結果

  ↓

フランス(フランス語を話す家庭)の赤ちゃん :
  静かに泣き始め、だんだんと泣き声が大きくなり、音も高くなる「上がり調子」で泣く
ドイツ(ドイツ語を話す家庭)の赤ちゃん :
  高音で大声で始まり、徐々にトーンが下がっていく「下がり調子」泣く

この泣き声のアクセントの違いは両国の言葉の特徴に一致

例えば、「パパ」という単語 :
  ドイツ語では「PApa」とアクセントが最初に来る
  フランス語では「paPA」とアクセントが後に来る

アクセントの違いは言語のもっとも基本的なものであり、赤ちゃんは生まれてすぐに母国語の特徴を模倣できる。
「泣くことは言語発達のための基礎作りにとって重要であることを、この研究で示した」とWermke博士は語っています。


詳しくお知りになりたい方は
      ↓
「Newborns' Cry Melody Is Shaped by Their Native Language」
 Current Biology Volume 19, Issue 23, 15 December 2009, Pages 1994 - 1997

おまけコラム。

母国語によってイントネーションの違う赤ちゃんの泣き声ですが、声の高さは世界共通「♪ドレミファソラシド」の「ラ」だと言われています。
音楽をやっている方ならご存知かと思いますが、演奏が始まる前の音合わせの「A」音。 NHKの時報「♪ピ・ピ・ピ・ポーン」の「ピ」の高さの音ですね。
興味のある方は、新生児室で聞き比べてみてください。生後一か月ぐらいまでは、男の子も女の子も、日本人の赤ちゃんも他の国の赤ちゃんも、みんな「♪ラ〜」と泣いていますよ。

ちなみに、日本語だと「おぎゃー」と表記する赤ちゃんの泣き声、英語では「mewl」だそうです。 「ミュール」と発音するそうですが、…聞こえます?
「ばぶー」は、英語「Babble」・フランス語「AREU」・ドイツ語「Rabah」。 こちらは、なんとなく解るのですが…。