和痛分娩について
産痛を少し和らげて落ち着いた積極的な分娩ができるように、麻薬系鎮痛薬を用いた和痛分娩をお選びいただけるようになりました。
和痛分娩は、日本ではまだあまり知られていませんが、イギリスで多く使われている産痛緩和の方法です。
和痛分娩のメリット
- 不必要ないきみによる胎児へのストレスが減ります
- 血圧の上昇を押さえ、胎児への酸素供給量が増します
- 分娩第1期が短縮します(子宮口の開大が早まります)
和痛分娩のデメリット
- 眠気・呼吸抑制・悪心・嘔吐・痒みなどが起こることがあります → 投与を中止し、自然分娩に切り替える場合もあります
- 鎮痛薬の鎮静効果により陣痛力が弱くなることがあります → 陣痛促進剤を使用したり吸引分娩を行わせていただきます
- 鎮痛薬の影響を受け、出生直後は赤ちゃんの呼吸が弱くなることがあります → 子宮口が全開大した後は鎮痛薬の使用を中止し、産後は呼吸モニターを装着て注意深くお子さんの経過を観察いたします
和痛分娩の方法
自然陣痛が始まったら、スイッチをお渡しします。
スイッチはPCAポンプという器械に繋がっており、中に麻薬系鎮痛薬が入っています。
スイッチを押すと、腕の点滴から、すぐに一定量の鎮痛薬が注入されます。
痛みの強さや周期に合わせて、ご自身のタイミングでスイッチを押してください。
※ 途中の飲食やトイレ歩行などはご自由にしていただけます。
※ 産痛が完全に消失するわけではありません。鎮痛効果には個人差があります。
※ 注入される麻薬系鎮痛薬の量や回数は、過剰投与にならないよう事前に医師が設定しています。
和痛分娩は24時間行えます。
費用は約25000円です。